ヘアロスと戦う世界のカッコいい人達|ALOPECIA WARRIORS Part 1

髪の毛を失うこと。それはどの程度であっても非常にトラウマティックな経験です。今は失望、悲しみ、怒りなど沢山の負の感情を乗り越え、髪の毛が無い人生と共存している人たちも最初は少なからず自分を見失ったり、自信を喪失した経験があるのではないでしょうか。髪の毛が無くても、自分の人生を思うぞんぶん謳歌して、輝いている人って沢山います。

今回は海外に焦点を当て、InstagramをベースにAlopecia(脱毛症)のことを発信している人達をALOPCIA WARRIORS(脱毛症の戦士達)と名付けご紹介します。

目次

Jeana Turner(ジェナ  ターナー)/ファッションモデル・ウィッグブランド”House of Nomali”CEO兼デザイナー

まず、最初に紹介したいのはファッションモデルのJeana Turner(ジェナ ターナー)。彼女はスーパーモデルのタイラバンクスがホストを務める、American Next Top ModelのCycle 24にも登場しているので知っている人もいるかも。

12歳で脱毛症を発症した彼女。そして『髪が無くてもモデルになれるんだよ!』という事実。これから思春期を迎えるヘアロスの子供たちに是非彼女の存在を知ってほしいです。髪が無くても人生で何も諦める必要はないということ。私たちは何にだってなれるんです。

アジア人の血も混じっているのでは?と思う東洋的な美しさを持つジェナ。彼女のInstagramではファッション誌の撮影でのショットなど、もはやアートではないか?と思う写真を沢山アップしています。(いや、彼女の生き方はアートそのものだと思います!)

ジェナはモデルとして活躍するほか、自分のウィッグブランド” Hause of Nomali”のCEO兼デザイナーとしての顔も持っています。Hause of Nomaliはハイファッションの世界で活躍しているジェナと同じように、非常に高いクオリティーのウィッグを沢山取り扱っています。

ジェナのインスタグラム @jeanaturner
ジェナが立ち上げたウィッグブランド House of Nomaliのインスタグラム @houseofnomali
House of Nomaliのウェブサイト Human Hair Wigs | HausOfAnomali

Jade Jarvis(ジェイド ジャルビス)

Jade Jarvis(ジェイド ジャルビス)はキャンドルや入浴剤のバスボール等を自宅で製作・販売しながら小さい女の子を育てているママ。16歳で脱毛症を発症した彼女も、この写真を見ればわかるように今ではヘアロスを受け入れている一人。この投稿では、携帯ケースの柄と自身の頭の模様が似ているって冗談を言っています。

イメージ @lifeonastrand

海外ではヘッドスカーフやヘアターバンの種類も沢山。ジェナも積極的にヘアターバンを使ってファッションを楽しんでいます。ベージュの濃淡でまとめたワントーンコーディネートが素敵。

イメージ @lifeonastrand

こちらの投稿では同じ洋服でヘッドスカーフをウィッグに変えて。少し赤味のあるブラウンヘアは吸い込まれるような青い目が強調されていてとっても魅惑的。

イメージ @lifeonastrand

ジェイドのインスタグラム @lifeonastrand
ジェイドのバスグッズやキャンドルを販売しているサイト HOME | Jade’s Scentique (jadescentique.com)

Christal(クリスタル)/ブロガー

トロント在住のChristal(クリスタル)。瘢痕性(はんこんせい)脱毛症のクリスタルは病気をきっかけに健康的な食事の重要性に開眼したそうです。Instagramやブログで脱毛症についての他、グルテンフリー等ヘルシーなレシピも発信しています。自身でも認めるように完璧主義のクリスタル、どれも彼女が投稿している写真はとってもオシャレでおいしそうです。

現在はとってもオシャレで自信に満ち溢れている彼女。しかし20代前半の頃に原因不明の脱毛に悩まされていた頃は違っていたそう。どうやって脱毛箇所を隠すかばかり考えていたり、同僚や周りの「どうして髪形が変わったの?」「それ、本当の髪の毛?」などという心無い言葉に傷つくことも多かったんですって。

しかしその苦しみを外に出すことは出来ず、必死にそして巧妙に自分自身を隠していたそうです。

クリスタルのブログでは、こう言っています。

”ウィッグやヘアピース、スカーフなどを巧妙に使って外観を隠すことは上手になりましたが、内面について混乱が長く続きました。”

”しかし、最終的には髪の毛は元に戻らないという事実を受け入れることができました。そして脱毛症になったという事実をきっかけに、髪の毛の事だけではなくもっと深い人生のコアの部分(悲しみ、怒り、そして自尊心の低さ等)についての問題を解消する決意をしたそうです。そこから、わたしの人生の旅は始まりました。”

”Let me tell you, I can make anything work when it comes to my hair and lack there-of. I found creative ways of hiding the exterior by doing headwraps, hair pieces and wigs but my internal self was in utter chaos. I can’t really tell you when the shift occurred, perhaps I can define it as my rock bottom moment, where I was just so defeated. I just had enough. I accepted the fact that some areas of my hair would never grow back but it was ok because my hair was just a fraction of who I was. I needed to purge the toxicity within me and I had two choices: 1. I could let my circumstances be the fuel of negativity in my life or 2. Use this as an opportunity to delve deeper and bring to light core issues that extended beyond hair loss and rid myself of doubt, sadness, anger, low self esteem and uncertainty. I chose the latter and so the journey began.”

きっと、ヘアロスを乗り越えることってこういうことなのではないでしょうか。ヘアロスというのは、表面だけの問題で、だれもが抱えている内面に目を向けることで彼女のように自信に満ち溢れ、喜びに満ちた人生になるのでは、と思います。

クリスタルのインスタグラム @thepeckishpalate
ブログ The Peckish Palate | Alopecia Lifestyle Blogger | Toronto, Ontario

Kim(キム)/ ウィッグレビュアー

最後にご紹介するのは、オーストラリア人のKim(キム)。筆者と同じように彼女も全身の毛が抜ける汎発脱毛症です。キムはInstagramやYoutubeで積極的にウィッグのレビューやウィッグの取り扱い方などのHow toを発信しています。

彼女の投稿を見ると、キムは毎日違うウィッグとメイクで会社に出勤しているみたい。きっと同僚の人も「今日はどんなヘアスタイルで来るんだろう?」って楽しみにしているんじゃないかと思います。プラチナブロンドから赤毛、髪の毛の長さもショートからロングまで。一体いくつのウィッグを持っているのかしら?

このプラチナブロンドのレースフロントウィッグ、前髪の立ち上がり方がとってもリアル!
日本ではややマイナーなレースフロントウィッグですが、欧米ではこちらが一般的のよう。国によって色々な違いってありますね。

キムのInstagram @kim_stam
ウィッグのレビューやHow To動画を沢山アップしているキムのYoutube Kim S. – YouTube

まとめ

今回ご紹介してきた4名。本当はもっと沢山の紹介したいAlopecia Warriorsがいるのですが、コンタクトが中々取れずにご紹介しきれませんでした。

彼女たち全て共通していること。それは皆、目が輝いていることです。きっとそれまでの苦悩を乗り越えて、病気に囚われるのではなく、殻を破ったからこその自信に満ちた強い輝きだと思います。

しかし忘れてはならないのは、みな最初からこのステージにいた訳ではないということ。きっと、彼女たちもヘアロスを発症した当時は不安と恐怖で沢山の涙を流し、自暴自棄になったり、自信を無くしたりしたこともあったと思います。

特に日本は、周りと同じが美徳とされてきた根強い文化があります。それゆえ脱毛という周りと少し違う事象を恥ずかしいと思ってしまうことはしょうがないと思います。

けれども、今回ご紹介した髪の毛が無くても非常に美しく魅力的な方達がいると知ることで、今は自分に自信が持てなくても、「私もこうなれる!」という大きな希望になるのではないでしょうか。

日本のAlopecia Warriors達も、今度紹介したいと思います。

Hazuki

3歳息子の母であり、このWEBマガジンの編集長。時々アパレルセレクトショップ勤務のファッションLOVER。26歳の時に頭からつま先まで全ての毛髪が抜け落ちる、汎発脱毛症になる。

よく転ぶし、失敗もする。そして落ち込む。モットーは『転んでもただでは起きない』。究極の精神的ケチである。

脱毛症になって10年以上苦しんだからには、この経験を人生のプラスにする為に、何ができるか?を考え始め、インスタグラムで自身の経験などを発信し始めた。

夢はSWW がVOUGE.JPに掲載されること。究極にオシャレで尚且つ最新の情報を発信できる存在となること。そして、沢山のヘアロスで悩む人達が一歩を踏み出すきっかけとなること。

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